IRISH-ON-FILM INDEX
61 61* ![]() 2001年 アメリカ 129分 TV ビリー・クリスタル監督 トーマス・ジェーン バリー・ペッパー アンソニー・マイケル・ホール セイモア・キャッセル ポール・ボーギーズ 1961年、ヤンキースの2人の強打者、ミッキー・マントルとロジャー・マリスによるルースの1シーズン最多ホームラン記録60本の更新をも賭けたホームラン王レースは、結局ロジャーが61本で記録達成し、タイトルを獲得するが、ファンが望んだのは外様の彼ではなく、生え抜きのミッキーによるものだった。コミッショナーもロジャーの記録を参考記録(61本/162試合、ルースは61本/154試合)にするに留める。ルースが記録をつくったときも前保持者よりも何試合か少なかったにもかかわらず、このようなことはなかったのである。この61年当時のヤンキースのエースが、マンハッタン生まれのアイルランド系左腕ホワイティ・フォード(アンソニィ・マイケル・ホール演)である。通算206勝106敗、勝率.690、ワールド・シリーズ通算最多10勝などの記録を保持する。物語は、ロジャーがスイングし、彼と、キャッチャーとアンパイアーが打球の行方を見つめるところで、画面から、その姿が消え、打席にはバットだけが残るところで終わる。この間、“61本”が公式記録として認められる頃には、ロジャーがこの世の人でなくなっていたというナレーションが入る。また、実在の選手に扮した俳優たちの顔つき、ユニフォームの着こなし、キャップの被り方、ストッキングの穿き方、投打の動作が、雑誌、野球カード、当時のフィルムで観る彼らとそっくりである。なお、ヤンキースは、ボルチモア・オリオールズとして誕生し、その後、ニューヨークに移転。当時の球団のお偉いさんであるゴードン氏と、スコットランドの有名な部隊“ゴードン・ハイランダース”に因んでハイランダースとなり、その後、ヤンキースとなる。ボルチモアには、その後、ブラウンズがセントルイスから移転、2代目オリオールズとなり、今日に至っている。【Mustey Kurihallan】 虐殺の女王 The Viking Queen 1967年 イギリス 91分 (レイト無しだがR相当) ドン・チャフィー監督 ドン・マリー カリータ ドナルド・ハウストン アンドリュー・キアー ニール・マクギニス ウィルフリッド・ローソン ニコラ・パゲット パトリック・トラフトン ショーン・キャフリー デニス・ショウ フィリップ・オフリン ブレンダン・マシューズ ジェリー・アレグザンダー 臨終のブリトン人の王が、ふたりの姉娘を差し置いてお気に入りの末娘サリーナ(カリータ)を後継者“ヴァイキング・クィーン”に指名。ローマ帝国のブリタニア総督として赴任してきた若き将軍ジュスティニアンは、ブリトン人の文化や風習に寛容で、ドゥルイド(ケルトの神官)が司る部族古来の宗教で父の葬式を出したいというサリーナの願い出を許可し、彼女と深く愛しあう仲に。だがジュスティニアンがアングルシー島で勃発したドゥルイド集団の反乱を制圧しに出た留守中に、野心家の副官オクタヴィアンはサリーナの王宮を急襲。サリーナは愛を捨てて部族を率い、血の復讐に立ち上がる。後半はチャリオット(戦車)とチャンバラのわりと迫力ある戦闘シーンが延々続くが、女王の最期は呆気ない。タキトゥスの年代記に記述があるネロ帝時代に属州ブリタニアで実際にあったボウディッカの反乱と、3人の娘のシーンではリア王伝説を混ぜたような架空のストーリーだが、でもなんで「ヴァイキング・クィーン」(原題)になっちゃうの?血とお色気、カラフルで奇抜な衣装や大袈裟な時代考証、毛皮を着てボサボサの長髪で青いボディペインティングをした野蛮人の集団(「ブレイブハート」参照)と、太モモあらわな女戦士の集団、無意味に登場する半裸の女奴隷(の後ろ姿)、ムチ打ちに悶える美女、炎上する村、おどろおどろしい異教の儀式、処女のいけにえ…、お約束の見せ場がテンコ盛りの典型的ハマーフィルム。ドゥルイドの儀式で檻に閉じ込めたままの人間を焼き殺すウィッカーマンなシーンは、予告編でも「見よ!」と一番の売り。戦車や軍馬の疾走シーンを見事に受け止めるのびのびと美しい景色は、全編アイルランドのウィックロウでロケ、アードモアスタジオ製作。【マン】 ウォリアークイーン Boudica/Warrior Queen 2003年 イギリス、ルーマニア 83分 TV (未レイトだがR相当) ビル・アンダーソン監督 アレックス・キングストン ヒューゴ・スピアー スティーヴン・ウォーディントン リーン・ロウ エミリー・ブラント ベン・フォークス ゲイリー・ルイス スティーヴ・ジョン・シェファード アンガス・ライト ジャック・シェファード アンドリュー・リー・ポッツ スコットランド在住の知人からテレビドラマ「ボウディッカ」の情報が。アレックス・キングストンさんという女優が演じています。秋のITVの新作ドラマだそうです。撮影はルーマニアみたいですね。見てみたいです…。【Pokichi】 紀元1世紀のブリタニア。沼地の掘建て小屋のような湖上住居に住む弱小部族イケニに生まれ育った女王ブーディカ(アレックス・キングストン)と、他部族出身の夫でイケニ王のプラスタグス(スティーヴン・ウォーディントン)は、近隣数部族との戦争に勝利し勢力を拡大しつつあった。それに目をつけたローマ人がプラスタグスに条約締結を求めてくるが、部族生まれでブーディカとは幼馴染みの側近ダーヴァロック(ヒューゴ・スピアー)が反対し、部族内で対立。ローマ皇帝として初めてブリタニアに渡来したクラウディウスはお人好しで、プラスタグスと友好条約を結んで引き揚げるが、現地に派遣された収税吏カトゥス(スティーヴ・ジョン・シェファード)は貢納の取り立てと強制労働で部族を収奪する。ローマの宮廷ではクラウディウスが死んで甥のネロが帝位につき、ブリタニアではプラスタグスが急病死する。ブリタニア全体を所有したいネロ帝の意向を受けたカトゥスは、「財産の半分をローマ皇帝に譲る」というプラスタグスの遺言書を盾にイケニ領を没収。抗議のために娘のシオラ(リーン・ロウ)とイゾルダ(エミリー・ブラント)を連れてローマ軍団の砦に出向いたブーディカの目の前で、ふたりの娘は反逆の刑罰としてローマ兵に強姦される。ボロボロになって戻ってきた母娘の姿がダーヴァロックら部族の男達を奮い立たせ、イケニ族はコルチェスターの焼き討ちに成功、カトゥスの首を取って復讐を遂げる。勢いに乗じてローマ人をブリタニアから放逐しようというブーディカの蜂起の呼びかけに、最初は「女に何ができる」と馬鹿にしていた近隣諸部族の男達も、やがて“戦士の女王”ブーディカの心意気に打たれ、あるいは「ロンドンを掠奪して金持ちになれる」という餌に釣られて、ブーディカの下に集結。冷静沈着な将軍スエトニウス・パウリヌス率いる最新装備のローマ軍団の組織的戦術に、昔ながらの部族の戦い方で挑んでゆく…。強姦シーンの凄惨さに続く、馬で出かけた母娘が血だらけの足でヨタヨタと歩いて戻ってくるシーンは雄弁だが、娘達の母としての女王の怒りをあまりにも素直に受け入れて、部族決起に至る男達の変化が性急すぎた。女王ブーディカに助言を与えるドゥルイド(神官)がいて、考古学でも詳細が解明されていない儀式などは描写を避けるが、まじないや憑依などの非キリスト教世界の精神活動の描写は、1967年の「虐殺の女王」(この項のすぐ上)の頃に比べればマシになっている。また、子供にも殺しをさせることに躊躇しないなど、現代とは異質な古代の倫理を描いている。だが、戦闘に際して髪を銀色に固めたり、目の周りを黒く染めたり、顔や体に青い色の渦巻きを描いたりするボディペインティングの風習も、ローマ側の史料によって伝えられたことの再現だろうが、視覚的には現実のヘビメタ風やプロレスラー風の域を出ずに想像力不足で、少年達のゲリラ軍団が1980年代アメリカのストリートギャングにしか見えなかったりする。現物が博物館で見られる金属製の武器や装身具は再現容易だが、衣服は色彩に乏しく単調で、未開度や貧しさを強調しすぎたせいか魅力がない。怒りから部族玉砕に至るストーリーも同様で、各部族がただのならず者の集団、「マッド・マックス2」の荒れ地の暴走部族のようにしか見えない。英国内では、異民族支配に反旗を翻した歴史上実在のリーダーが主人公ということで「ブレイブハート」と比較しての前評判が高かったようだが、放送翌日の新聞(デイリーエクスプレス)では、「ウサギの毛皮」蛮族スタイルやブーディカがズボンをはいていることを挙げつらって「お笑いだ、ジョークとしか思えん」と半ページ以上費やして酷評されていた。(イギリス男性は強い中高年女性によほど食傷?)戦闘シーンのアクションスピードを強調する画像処理や、母子相姦の倒錯者として描かれる皇帝ネロのキャラクター、歌声や青銅ホルンで古代的な音の再現を試みた効果音に、むしろ「グラディエーター」の影響が大きいように思う。 2003年5月に刊行された南川高志『海のかなたのローマ帝国:古代ローマとブリテン島』(岩波書店「世界歴史選書」)という本を買って私は初めて---昨今のケルトブームには学界の反発があることは知っていたのですが、この本の序章をぱらぱらと拾い読むだけでも「まさかここまで…」とかなりショック。というのは、今日イギリスの学界(特に考古学)では、ブリテン諸島にケルト人なる民族は移住して来なかった、ブリテン島に上陸したローマ人がそこで出会った先住民族はケルト人ではなかった、という説がもうほとんど主流なんだと、この本はそういう前提から始まっているのです。1800年代半ばのケルト復興運動がアイルランド独立のエネルギーになったように、この「ケルト人はいなかった」説は、アングロサクソン巻き返し運動のひとつの現れに違いないというのが、私の最初の印象だったのですが、でもナショナリズムの当事者ではない日本人の私にとっては、「ケルト人でなかったら、そこにいたのは誰だったの?」と、どう転んでも興味シンシン…。それで話を元に戻し、この現代的解釈のテレビドラマのコメントを読むと、「戦う女王 warrior queen」であって「ケルトの女王 Celtic queen」とは書かれていない---本当に「Celt」という単語は一度も出てこないんですね。【マン】 ラストサムライ The Last Samurai ![]() 2003年 アメリカ、ニュージーランド、日本 154分(英語、日本語) R エドワード・ズウィック監督 トム・クルーズ 渡辺謙 真田広之 小雪 ティモシー・スポール ビリー・コノリー トニー・ゴールドウィン 中村七之助 菅田俊 福本清三 原田眞人 小山田シン 池松壮亮 「ミセス・ブラウン/至上の愛」に出ていたビリー・コノリーがアイルランド人役で出演するようです。予告編で見ました。【Pokichi】 アメリカ史に翻弄され生きる目的を見失った男が1876〜77年のニッポンという遠い“架空の帝国”で死に場所を得る、トム・クルーズの俺様ヒロイック・ファンタジー。ほとんどニュージーランドロケ。カスター将軍の有能な部下だったオールグレン大尉は、インディアン大虐殺で名を上げた後、酒浸りでウィンチェスター銃の宣伝マンをしていたが、戦友のバグリー大佐とガント軍曹に「大金を手にできる」と誘われ、近代化を急ぐニッポンにやって来て、いったんは“ニッポン皇帝”直属軍の軍事教官の職を得るが、西部で反乱を起した“蛮族”の捕虜となり魂の彷徨の末、彼らの側について勝ち目のない最後の戦いに臨む…。通訳、写真技士、伝記作家としてオールグレンの最期を見届けることになる英国人グラハム(ティモシー・スポール)が、ニッポンにやって来たばかりのオールグレンとガント(ビリー・コノリー)に、「君たちアイルランド人が腰ミノ一丁で走り回っていた頃にはもう、この国にはサムライ道が確立していた」と説明するくだりがある。ビリー・コノリーとティモシー・スポールは「スティル・クレイジー」でも共演。【マン】 SF/ボディ・スナッチャー Invasion of the Body Snatchers ![]() 1978年 アメリカ 115分 フィリップ・カウフマン監督 ドナルド・サザーランド ブルック・アダムズ ジェフ・ゴールドブラム ヴェロニカ・カートライト レナード・ニモイ アート・ヒンドル サンフランシスコを舞台に、宇宙からぴしゃりと降ってきた物体が人食い植物になり、これに侵された人間は思考を失ってロボットの様に、、、。友人も家族もロボット人間にされてしまった主役のドナルド・サザーランドの絶望感、恐怖感が不気味です。最後のシーンで主人公が夜の港の岸壁を逃げ回るバックにRoyal Scots Dragoon Guards演ずる“Amazing Grace”が延々と流れます。この曲は奴隷船の船長だった英国人ジョン・ニュートンが改心して牧師になり、1760年頃に作った賛美歌です。Royal Scots Dragoon Guardsは強いて訳せば「王室スコットランド騎馬近衛部隊」でしょうか。この部隊のパイプ・バンドが演奏したバージョンが1972年に全英ヒットパレードのトップを5週間独占し、それ以来バグパイプには欠かせない曲目になりました。アメリカでも大人気で、このところ軍隊、警察、消防隊関係の葬儀には必ずソロ・パイパーが演奏するようになりました。因みにサザーランドはスコットランド移民の息子としてカナダのノバ・スコシア州で生まれました。【Bannockburn】 ボウリング・フォー・コロンバイン Bowling for Columbine ![]() 2002年 カナダ、アメリカ、ドイツ 120分 R マイケル・ムーア監督、主演 チャールトン・ヘストン マリリン・マンソン マット・ストーン ビル・クリントン ジョージ・W・ブッシュ 1999年コロラド州のコロンバイン高校で2人の少年が銃を乱射し13人を殺した事件を受けて、自身も全米ライフル協会の優秀会員であるミシガン州出身のマイケル・ムーアが、アメリカでは銃で死ぬ人が年間1万人を超えるという事実にうんざりし、アメリカ人の脅えの心理構造を暴いてゆくドキュメンタリーだが、日本でも空前のヒットをしたのでこれ以上の説明不要。銃保有率は高いのに銃による死亡事件は桁違いに少ないカナダとの対比が面白い。(カナダをアメリカの仮想敵国にしたムーアの劇映画「ジョン・キャンディの大進撃」参照。)インタビューでムーアの呈する疑問に対し、「暴力がアメリカの歴史的伝統なのだ」としか説明の言葉を持たない全米ライフル協会会長の俳優チャールトン・ヘストン(イリノイ州出身)は、スコットランド系だとどこか(たぶん越智道雄の本)に書いてあったと思う。コロンバイン高校事件の後に全米の学校が過剰反応して生徒の持ち物検査や服装規定がエスカレートし、ある高校で学園祭の時に一人の男子生徒がスコットランドの民族衣装を着てキルトの前に伝統的な飾り剣をぶら下げて登場したらたちまち捕まったというオバカなエピソードが紹介される。【マン】 絞殺魔(TV題:ボストン絞殺魔) The Boston Strangler ![]() 1968年 アメリカ 116分 R リチャード・フライシャー監督 トニー・カーティス ヘンリー・フォンダ ジョージ・ケネディ マイク・ケリン ハード・ハットフィールド マリー・ハミルトン ジェフ・コーリー サリー・ケラーマン ケネディ大統領暗殺の年に、ボストンで実際に起きた連続女性絞殺事件。逮捕された犯人(トニー・カーティス)には精神疾患の疑いがあり、催眠術が試みられる。壁も天井も真っ白に塗った小部屋でひとり、犯人自ら犯行時の心の動きを再現してゆく。ケネディ葬儀のテレビ中継が流れる日に彼は最後の犯行に及ぶのだが、その前にユージン・オローク(ウィリアム・ヒッキー)という別人が容疑者として警察に連行される。カトリック系幼稚園の職員だったオロークは、同居していた聖職者の苦行の影響で、ベッドのスプリング剥き出しの上に寝たり、便所の水で顔を洗ったり、自虐的な奇行の持ち主だというので疑われた。【マン】 雲の下を Beneath Clouds ![]() ![]() 2001年 オーストラリア 90分 アイヴァン・セン監督 ダニエル・ホール ダミアン・ピット ジェンナ・リー・コナーズ マンダラ・ウェルドン アソル・フレンチ ジュディ・ダンカン ケヴィン・ピット アーサー・ディグナム アイルランド人父とアボリジニ人母の間に生まれたレナは、シドニーから送られてきた、別れた父からのハガキをみてなんのつてもないまま家を出る。途中、収容所を脱走した黒人の少年と行動を共にするようになるが…。というロードムーヴィー。主人公の少女は、父への思慕の念からか、シャムロックのマーク入りの緑色の表紙のアルバムを大事にしている。そこにはまだ行ったことのないアイルランドの風景と共に写る父。部屋には馬やアイルランドのポスター。指にはクラダーリングをはめている。出会った人に「どこの出身だ?」と聞かれ、生まれも育ちもオーストラリアなのに「アイルランドよ」と答える少女。その反応は「妖精(レプラホーン)のいる国か…」。また、ヒッチハイクの途中で霧にかすむ、緑の山々の風景を見て、アルバムのアイルランドの風景を重ね合わせたりもする。そんな作品。【Pokichi】 この世の外へ クラブ進駐軍 Out of This World ![]() 2003年 日本(松竹) 123分 阪本順治監督 萩原聖人 オダギリジョー 松岡俊介 Mitch 村上淳 前田亜季 高橋かおり 真木蔵人 哀川翔 ピーター・ムラン(ピーター・ミュラン) シェー・ウィガム 進駐軍のクラブで演奏する日本人ジャズバンドの話なんですが、スコットランド人のピーター・ムランが出ています。今までピーター・ミュランと日本では呼ばれていましたが、スコットランドではムラン、が正しいようで、今回の映画ではキャストが英語と日本語の併記で出ていますがそこにカタカナでムラン、となっているので今後は統一されていくと思います。ちなみにこの作品では彼はアイルランド系アメリカ人。死んだ息子を思い出すので演奏禁止となっている「ダニーボーイ」が話のキーにもなっています。【Pokichi】 宇宙船レッドドワーフ号 Red Dwarf ![]() 1988年〜 イギリス 30分×52回 TV(BBC) ロブ・グラント、ダグ・ネイラー他監督 クレイグ・チャールズ クリス・バリー ダニー・ジョン・ジュールズ ロバート・リュエリン ノーマン・ロヴェット ハッティ・ヘイリッジ クロエ・アネット マック・マクドナルド グレアム・マクタヴィッシュ 1988年のスタート以来、10年間の人気を誇ったBBCのコメディドラマ。舞台となるのは宇宙船レッドドワーフ号。ネコを持ち込んだために冷凍睡眠18ヶ月の罰則を与えられた主人公リスター。睡眠から覚めるとその日は何と300万年後!乗員は事故により全員死亡。IQ6000のメインコンピューター・ホリーがリスターの正気を保つためにホログラフで生き返らせたのが、宿敵の上司・リマー。これがまた上にへつらい下にはふんぞり返るという、典型的階級大好きイングリッシュ俗物の権化(爆)。加えて300万年のうちにネコ人間として進化したネコ貴族のキャット、途中で拾った奉仕型アンドロイド・クライテン、等などのメンバーで宇宙をさまようというストーリー。粗末なセットの割に多元宇宙やブラックホール理論など難解なストーリー構成、それとはお構いなしに次々くり出す下品なギャグに、未だマニアックなファン多し。第40話辺りでリスターの憧れだった搭乗員コチャンスキーが多元宇宙から再生するが、「幼い頃はグラスゴーの裕福な家で育ったの」と回顧するシーンがあった。同時期に米国でやっていたのが一大スペースオデッセイ「スタートレック・ネクストジェネレーション」と考えると、さすがBBCと唸りたくなるオ下劣TV番組。近年DVDセットが発売され、映画化の話も進行中だ。【S杉山】 ケミカル51 The 51st State/Formula 51 ![]() 2001年 アメリカ、カナダ、イギリス 92分 R ロニー・ユー監督 サミュエル・L・ジャクソン ナイジェル・ホィットメイ ロバート・ジェゼック エミリー・モーティマー ミート・ローフ ジェイク・アブラハム ロバート・カーライル ポール・バーバー UCLA卒業と共にマリファナ所持で捕まり、裏業界に入ったドラッグ製造人エルモ(サミュエル・L・ジャクソン)は、ある日究極のドラッグPOS51を発明する。違法成分がない上に効き目はコカインの51倍。この精製方法を土産に、アメリカのボスを裏切って英国に高飛びするというストーリー。彼を迎えるリバプールFC狂(モロフーリガン!)のフィーリクス(ロバート・カーライル)、女スナイパー・ダコタ、英国のドラッグディーラー・イキ、裏の顔を持つ刑事・ケインの思いが錯綜する。エルモが英国に高飛びする際、タモシャンター帽とキルトというスコットランド民族衣装にゴルフバッグを抱えているし、最後にはマナーハウス前で、○○氏族の跡継ぎだという話が入るが、ストーリーとの必然性はあまりない。しかしアメリカの金持ちがスコットランド辺りの屋敷を買い取るのは日常茶飯事。アフリカ系や中東系も英国に多く入る今日。有色人種がハイランド氏族の跡継ぎになる日も遠くない。日本人だってディスティラリー買い取ってるモンね。【S杉山】 ジョニー・イングリッシュ Johnny English ![]() ![]() 2003年 イギリス 88分 ピーター・ハウィット監督 ローワン・アトキンソン タシャ・デ・ヴァスコンセロス ベン・ミラー グレッグ・ワイズ ダグラス・マクフェラン スティーヴ・ニコルソン ケヴィン・マクナリー ジョン・マルコヴィッチ Mr.ビーンで一世を風靡したローワン・アトキンソン主演のコメディスパイ物。相変わらずのドジや俗物振りで失笑させてくれる。ストーリーはエリザベス女王の王冠を取り戻せ!というモノ。「アナタノムスメサンタチニ〜」という回転寿司バーでの駄ギャグは日本向けサービスだろうが、…要再考といいたい。最後の方で戴冠式のシーンが出て来るが、カンタベリー司教が王座の前で王冠を手にして、スコットランド司教、ウェールズ司教にそれぞれ「意義無し」と答えさせるという儀式がある。【S杉山】 オールモスト・ヒーローズ 進め!アメリカ横断冒険野郎 Almost Heroes ![]() 1998年 アメリカ 90分 クリストファー・ゲスト監督 クリス・ファーレイ マシュー・ペリー ボキーム・ウッドバイン バリー・デル・シャーマン ロバート・ティッター フランクリン・カヴァー 英米戦争近辺の19世紀初頭。若い米士官が大酒飲みのガイドを雇い、仲間を集めてアメリカ大陸横断の旅へ。未知のルートを開拓して横断一番乗りの名声を得ようとする珍道中。米国流の下品でシンプルなコメディだからノリが悪いと辟易する。ミシシッピ川をカヌーで遡る最中に仲間がバグパイプを吹き鳴らすが、いつも同じ曲ばかりだと非難される。【S杉山】 ミニミニ大作戦 The Italian Job ![]() 2003年 アメリカ、フランス、イギリス 111分 F・ゲイリー・グレイ監督 マーク・ウォールバーグ シャリーズ・セロン ドナルド・サザーランド エドワード・ノートン ジェイソン・スタザム セス・グリーン モス・デフ 1969年イギリスのマイケル・ケイン主演同名映画のリメイクだが、ストーリーは少し違う。金庫破りの名人(ドナルド・サザーランド)を中心に各方面のプロがチームを組んでヴェネチアで金塊奪取に成功するが、中のひとりが裏切って金塊を独り占め、ドナルド・サザーランドは殺される。1年後のロサンゼルス、かつての仲間にサザーランドの娘(シャリーズ・セロン)が加わって金塊を奪い返す計画を立てる…。3台のミニクーパーを使ったカーアクションが楽しい。泥棒仲間のひとり、コンピューターオタクのライル(セス・グリーン)が、正面にアイルランドの地図が描かれた緑色のTシャツを着ている。パソコンはデルを使用。(小ネタでスミマセン。)【マン】 デアデビル Daredevil ![]() 2003年 アメリカ 103分 マーク・スティーヴン・ジョンソン監督 ベン・アフレック ジェニファー・ガーナー コリン・ファレル マイケル・クラーク・ダンカン ジョー・パントリアーノ ニューヨークのヘルズキッチンという狭い地域限定の話。ヘルズキッチンを仕切る悪の帝王が、百発百中の殺し屋ブルズアイ(コリン・ファレル)をイギリスから呼び寄せる。ロンドンのパブでダーツをやっていたブルズアイ(ブルズアイとはダーツ用語で的の中央に当てること)は、パブのオヤジに「アイルランド人め」と悪態をつかれて頭にき、オヤジの喉に針を投げつけて店を出、ニューヨークにやって来る。そこで出会ったデアデビルに手裏剣をかわされてライバル心を燃やし「俺もコスチュームが欲しい」などと言いだす。ブルズアイのアイルランド人らしい言動は特になく、せっかくコリン・ファレルを使ったのにもったいない。【マン】
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