IRISH-ON-FILM INDEX
モンティ・パイソン特集
空飛ぶモンティ・パイソン Monty Python's Flying Circus   
1969/74年 イギリス
ジョン・ハワード・デイヴィーズ演出 グレアム・チャップマン ジョン・クリーズ テリー・ギリアム エリック・アイドル テリー・ジョーンズ マイケル・パリン キャロル・クリーヴランド コニー・ブース ニール・イネス イアン・デヴィッドソン
以下は全部【S杉山】さんの尊い犠牲のうえに、我々が知ることのできる、シリーズに登場するアイルランド人/スコットランド人/ウェールズ人の全貌です。
■「空飛ぶモンティ・パイソン」シリーズでのビデオチェックご注意
※1、最初にご覧になったスケッチ(コント)が体に合わない場合はすぐにご使用をおやめください。そのままご使用されると腹が立ってきます。
※2、初めてご覧の方は、一度にたくさんビデオチェックしないでください。日常生活に支障をきたす場合があります。
※3、ビデオチェックはご家族の了承を得てから行ってください。いきなり見ると家族の信頼を失う恐れがあります。
※4、使用上の注意を守って楽しくご覧ください。
なお、スケッチの題名は便宜上こちらで勝手につけたものです。
■「モンティ・パイソン」メンバーについて
メンバーのうち、黒髪、短身のテリー・ジョーンズがウェールズ人。あとは今や映画監督として有名なテリー・ギリアムがアメリカ人、残りの4人はイングランド人。
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第1巻」
大詩人イワン・マクティガル「金貸してくれ」: ハイランドをひたすら歩き回る貧乏スコットランド詩人にテリー・ジョーンズが扮する。詩人の代表作は『Can I have 50 pounds to mend the shed?』「納屋を修理するのに50ポンド貸してくれ」。大爆笑が起こるので何かのパロディなのだろうけど分からない。スコッツのケチさをこれでもかと馬鹿にしている。BGMはバッグパイプ演奏でROAD TO THE ISLES。この後「今のタータンの服装規定はまちがっている!」とジョン・クリーズが高地地方代表者・HIGHLAND SPORKSMANとしてしゃしゃり出てくる。
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第2巻」
特にIRISH-SCOTTISHに関連あるスケッチはなかった。
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第3巻」
鼻の手術: このスケッチの中で、机上札が机からドアまではみ出す程肩書きのついた先生(ジョン・クリーズ)が出てくるが、その時にかかるのがアイルランド国歌「兵士の歌」。何故かは分からないが、参考までにその肩書きは、『Professor Sir Sir Adrian Furrows F.R.S..F.R.C.S.F.R.C.P..M.D.M.S.(Oxon) M.A.,Ph.D.M.Sc(Cantab) Ph.D.(Syd) F.R.G.S.F.R.C.O.G.,FEARCS.M.S.(BIRM) M.S.(Liv) M.S.(Guardalalajara) M.S.(Karach) M.S.(Edin) B.A.(Chic) B.Litt(Phil) D.Litt(Phil) D.Litt(Arthur and Lucy) D.Litt(Ottawa) D.Litt(All other places in Canada except Medicine Hat) B.Sc.9 Brussels.Liege.Asse.(And Cromer)』。各地で取得した博士号や学士号のオンパレードだが、最後のAnd Cromerでわざわざ出る「英国女王臣下」の訳が怪しい。辞書で調べて見たらBaring Cromer(英国の政治家1841-1917)しかなかった。アイルランドと何か関係あるのかもしれない。
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第4巻」
1)ロイヤルエピソード13/カーマーデン・ランドダログの炭鉱: ウェールズ人炭鉱夫が実は歴史に詳しいインテリの集まりで、炭鉱内で知的論争の末喧嘩になるというスケッチ。仲裁に来た炭鉱のオーナーの方がアホということでイングランド人も一緒に馬鹿にしている。頭に来た炭鉱夫達はスト突入。解決策は「教科書にヘンリー3世の悪事をもっと増やすように」だって。
2)今日のゲスト/話の一部しか話さない人々: スコットランドのダンファームリンから、言葉の真ん中しか話さない人(エリック・アイドル)が民族衣装で登場。その前に言葉の最初しか発音しない人と、最後しか発音しない人がゲストにいて、3人揃ってはじめて司会者とコミュニケーションで
きる。スコットランドなまりをうまく表わしているようで、結構おかしい。
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第5巻」
特になし
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第6巻」
家庭スケッチ「エーモンの帰宅」: 息子エーモン(グラハム・チャップマン)はどう見てもアフリカの部族の人。みんな「アイルランドはどうだった?」と聞くと「今は状況険悪ですが建設的解決を見るでしょう」と答える。今となってはナンセンスそのもののお笑いだが、セリフはきっと当時の政治家か誰かの口癖だったのだろう。
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第7巻」
グラズゴー行き東スコットランド航空ハイジャッカー: チェックのセーターにハンチングをかぶった男(エリック・アイドル)がジェット機の操縦室に入ってきて「この飛行機に爆弾仕掛けた。1000ポンド出したら爆弾のありかを言うよ」と脅迫。「早く出さないと皆死ぬぞ」との脅しに、パイロットが「おまえも死ぬんだぞ」と答えるとしばらくの間をおいて「・・・1ポンドくれたら言
うよ」。この間が絶品。ケチの上に間抜けというスコッツを馬鹿にする際のお決まりパターンが良く分かる。その後もこの「1ポンドくれたら邪魔しない男」が他のコントの邪魔をする。
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第8巻」
女王陛下の神風部隊: 何故かハイランドの制服を着たスコットランド兵たちが次々と飛び降り自殺を繰り返すために列を作っている。何かの作戦訓練らしいのだが突如中止。最後の一兵(グラハム・チャプマン)がどうしても飛び降りようとして、あちこちでもがくシーンが見られる。スコットランド人の蛮勇を表現していると見るのは考えすぎか。その後のスケッチで、先程のスコッツは日本軍の神風特攻隊よろしく自爆する練習だったらしいことが判明。最後にはこの自爆スコッツがクレムリンまで飛んで行くが不発。ロシアの爆弾処理班がおかしい。
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第11巻」
アホ貴族のハンティング: 強いて言えば野原から追い出されるカップルの中に、女の代わりにスコットランドのキルト(スカート)を着た男がいた。(この巻あたりから特にIRISH-SCOTTISH関
連はなくなって来た)
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第12巻」
1)サマセットの小さな宿屋にて/ヒトラー in England(セリフのみ): イングランドのB&Bに逃れたヒトラーが、地元選挙に立候補して1からやり直そうという設定。宿のおかみさんから「マックゴーリングさんから電話、爆撃機が借りられるそうよ」と言われ「面白いこと言うスコットランド人だな」ととぼける。
2)エンドタイトル: クレジットが出終わってから「この番組は月曜日の朝に再登場しアイルランドの農業史という題名に替わります。」というコメントがでて笑いが起こる。
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第13巻」
エンドタイトル: ビデオ一番最後の出演や制作などを紹介するクレジットに、1人づつSocial
Class(社会的階級?)がついてくる。例えば、題名のモンティパイソンには(社会的階級9)、メイキャップ:マギー・ウェストン(社会的階級5/深夜まで)、音楽:マイク・ジョーンズ(社会的階級/女王よりちょっと上)、制作助手:ブライアン・ジョーンズ(社会的、ではあるが無階級)、デザイナー:ロバート・バーク(社会的階級まったくゼロ)とかで、最後の制作:イアン・マクノウトンで(社会的階級238-470 スコットランド人)と出る。
■「空飛ぶモンティ・パイソン 第14巻」
特になし
これで9、10を抜かして全巻チェック終了。(アーやっと終わった、何故こんなことしてしまったのだろう。)ちなみに第12巻からは1974年制作番組の様で、それ以前は69年制作番組のビデオらしい。近年になるほど「とんでもない!」と大笑いしてしまうスケッチが少なく、よってIrishやScottishなど民族をテーマにした毒のあるのも少ないようだ。ニフティの方には物凄く詳しいモンティパイソンのHPがあった。世の中やっぱり、もう駄目かもしれない。【S杉山】
S杉山さんのレポートから抜けている10巻には、アンドロメダから来た異星人が、地球人を「スコットランド人」にしてしまうという、とんでもない長編スケッチがあります。題名は「サイエンス・フィクション・スケッチ」。上空に現れる空飛ぶ円盤。そこから発射された怪光線を浴びると、みんなキルトに赤く長いひげという姿に変身し、右腕を高くあげてバグパイプのマーチにのって去ってしまう。警官も、ジャズマンも、兵士も、乳母車の子供まで・・・(新聞の号外の見出しは「MAN TURNS INTO SCOTSMAN!」)スコットランド人になってしまった人々は群をなして国境を越えスコットランドへ。イングランドの街はすべてゴーストタウンに。 異星人の目的は何か。それは地球人をみんな世界一テニスの下手なスコットランド人にして、ウィンブルドンで優勝すること(!)。果たして、スコットランド人になってしまった人類は異星人のウィンブルドン制覇を阻止できるのか・・・?という話です。
また、第1巻に出てくるジョン・クリーズの有名な「Silly Walk」は上半身を動かさず、足を縦横無尽に振り回すアイリッシュダンスをパロディにしたのではないか、という説があります。この説は大阪の劇団、遊気舎のアリババ氏に聞きました。調べてみたいテーマではあるのですが、まだ着手していません。【森祐二】
新橋のツタヤにて幻のモンティパイソンビデオNew Versionを発見!私の見逃していた9巻10巻に当たるものを探し(発売元が変更したので巻の数が違う、以前はポニーキャニオンだったのが今回のはポリドール)10巻らしきものを見ました。あの空飛ぶ円盤からの光線に当たるとスコットランド人になってしまうという、念願の「サイエンスフィクションスケッチ」もやっと見ることができました。(いや〜何年か前に新宿ツタヤに日参したのが嘘のようですなあ。)もうこの世では見られないかと思っていましたが(あの世では見られると思っていた?)、果報は寝て待てですな〜。
■第10巻
で、内容は【森祐二】さんのレポート通りでした。「世界一テニスの下手なスコットランド人」というのがおかしい。洗練されたスポーツの似合わないスコットランドという、いかにもの「田舎者」扱いがしびれます。
追加で10巻の中には「馬上のスコットランド人」というスケッチもありました。これは馬を急がせているキルト姿のスコッツと、教会での結婚式とを交互に映し、今まさに花婿が花嫁に指輪をはめようとした瞬間!教会のドアを開けるキルト姿のスコッツ!注目する教会の全員!すると彼は花嫁と花婿を見つめながら2人に近寄って来て!・・で次の瞬間花婿をさらって行くというスケッチでした。
他には街角インタビューのコーナーで2回程、ヒースの高原に立つ、ボンネットにネクタイ、ジャケット、キルトというスコットランド人然とした人物がインタビューに応え、「〜私は本当は木製なんです」「〜ブリキ製なんです」とトンチンカンな受け答えをするシーンがありました。【S杉山】
■第9巻
スケッチの切り替え時に、第10巻で登場する「馬上のスコットランド人」が一瞬登場。
ジョン・クリーズがBBCのアナウンサーに扮するスケッチで、「チャールズ・グリフィス氏の預金通帳は、スウォンジー自然保護区で紛失以来見つかっていません。」というニュースが入る。
「男の生きがいはリビアのカーディフルームから」のタイトルと共に、エリック・アイドルが気持ち良さそうにギターの弾き語りをするシーンが3回入る。(※カーディフはウェールズの首都かと思ったらリビアの首都も「カーディフ」だった。)
(1999/12/28)毎度【S杉山】です。1900年代もあとわずか、というこの時期に...。モンティ2000年問題解決!(...大したことないか)いや〜良かった良かったこれで西暦2000年が来る前に全巻見ることができた。神(悪魔かも?)に感謝!しかしモンティパイソンは30年前から世紀末的な世界を繰り広げていた様な気がします。今年もお世話になりました〜。新千年紀もよろしく。ご参考までに、このIRISH-ON-FILM-INDEXにレポートしたのはポニー・キャニオン版で、1巻〜8巻までが1970年からBBCで放送された分、9巻〜14巻までが1969年の分という具合に編集されている。今回1999年11月よりモンティパイソン30周年記念として発売されたポリドール版では、1969年分が1-1、1-2、1-3、1-4、1970年分は2-1、2-2、 2-3、2-4と編集されている様だ。だから今回レポートした第9、10巻分が最も初期のパイソンスケッチで、最近まで非常に希少価値の高いレアものだった(どうやら発売禁止になっていたとの説もあり)。30周年記念版発売は、ブリティッシュコメディに着目していたポリドールの英断と言いたい。来年も引き続き新バージョンを発売する予定だそうです。【S杉山】
参照その1:モンティ・パイソン 人生狂騒曲
参照その2:モンティ・パイソン ホーリーグレイル
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